EVオーナーになったら、必要に応じて充電をしなくてはなりません。自宅に普通充電施設を作ったのであれば、そこでの充電が基本となりますが、それでも長距離を走る場合には出先で充電する必要があります。そのときは急速充電器を使うことになるでしょうが、そもそも普通充電と急速充電とは何が違うのでしょうか。事前に知っておくべきことはないのでしょうか。(タイトル写真は日産リーフの充電ポート。左が急速充電用、右が普通充電用)

バッテリーの寿命を延ばすには普通充電をうまく使うこと

EVを充電するための方法として「普通充電」と「急速充電」の2つの方法があります。名称の通りに、「普通充電」を基本として、必要なときに急いで行うのが「急速充電」となります。

2つの充電方法は名前が違うように技術的な内容も異なります。「普通充電」は、交流電流によって3〜6kW程度の電力で充電が行われます。一方、「急速充電」は直流電流で50kW級をメインに、30〜120kW程度の電力が使われています。2つの充電方式は、使われる電力の大きさが違っているのです。

また、2つの充電方式は、それぞれに電力に見合った大きさの充電設備が必要になります。「普通充電」は一般家庭の200Vの電気設備にブレーカーと簡易な充電器で済みます。

画像: 高速道路のPA/SAなどに急速充電器の設置は進んでいるが、ゴールデンウィークやお盆の時期などは混雑することを覚悟しておかなければならない。

高速道路のPA/SAなどに急速充電器の設置は進んでいるが、ゴールデンウィークやお盆の時期などは混雑することを覚悟しておかなければならない。

一方、「急速充電」は大電力を供給できる電気設備に大きな充電器が必要になります。「普通充電」の設備は個人で所有できますが、「急速充電」の設備は個人所有するようなものではありません。

電力にあわせて、2つの充電方式では充電にかかる時間が異なります。単純に電力が10〜20倍も違うのですから、充電にかかる時間も異なります。同じ電力量を充電するのであれば、当然のことながら普通充電より急速充電のほうが短い時間で済みます。

ただし、充電を行うと車載のバッテリーに熱が発生します。あまりに熱が大きくなると、充電設備とEVは過熱を防ぐため充電の電力を小さくするように制御されています。熱は電力が大きいほど発生しやすいという側面があります。

そのためバッテリーを満充電したいときは、電力の小さな「普通充電」で、ゆっくりと時間をかけて行う方が向いています。また、バッテリーをあまりに熱すると劣化が進みます。バッテリーの寿命を伸ばすためには、なるべく過熱させないような使い方が求められます。

EVオーナーになるのであれば「普通充電」と「急速充電」の違いをしっかりと理解して、正しい使い分けを行うようにするべきでしょう。

●著者プロフィール
鈴木 ケンイチ(すずき けんいち)1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。

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