2023年10月25日、スバル(SUBARU)はジャパンモビリティショー2023のプレスデーにおいて、自動車事業と航空宇宙事業を推進する同社らしい電動モビリティのコンセプト、「スポーツモビリティコンセプト(SPORT MOBILITY Concept)」と「エアモビリティコンセプト(AIR MOBILITY Concept)」の2モデルを発表した。

陸路と空路、両方で移動の楽しさを提案したスバル

スバルが2018年に策定した中期経営ビジョン「STEP」には、電動化モデルの販売比率を2030年に「HEV+EVで40%」とすることが明記されていた。しかし、ここ最近の米国における急速なEVの浸透、そしてアジアをはじめとする新興メーカーの台頭、異業種からの参入など、EV市場を取り巻く環境は急変している。

このスピード感に対応するため、スバルは「STEP」のアップデートを2023年8月に発表した。国内工場のEV生産キャパシティを40万台に倍増、また米国においても20万台規模のEV生産ラインを設けることにより、「EVだけで60万台」を販売する計画だ。この数字は全世界の販売台数120万台の半分を占めるもの。従来の目標と比較すると、わずか5年で大きな変化がEV市場に起きていたことを示している。

この計画に向け、スバルは2028年末までにEVを8車種ラインナップさせるという。今回JMS 2023で公開されたEV「スポーツモビリティコンセプト」はその8車種のひとつに名を連ねる可能性がある。

画像: ショートホイールベースな上に、前後オーバーハングはギリギリまでつめられている。

ショートホイールベースな上に、前後オーバーハングはギリギリまでつめられている。

2023年3月に代表取締役社長への就任が発表された大崎氏によると、「電動化時代でも日常から非日常まで、意のままに運転し。いつでもどこへでも自由に走っていける楽しさを表現しました。スバルスポーツ価値の進化を予感させるEVのコンセプトスポーツです」と表現。

デザインは独特のフェンダーラインが眼を引く一方で、ワイド&ローなフォルムはハイパフォーマンスを予感させるスタイルだ。実車はショートホイールベースで比較的コンパクトなボディ。ライトウェイトスポーツを想起させることからBRZの後継モデルとも考えられるが、駆動方式はスバルが得意とする4WDを採用するという。

スバルらしいスポーツを進化させた新たな価値を持つEVとして、登場に期待がかかる。

JMS 2023で初公開されたもうひとつのモデルが「エアモビリティコンセプト」で、ドローンのようなプロペラを6つ配置された、いわゆる空飛ぶクルマだ。電動化や自動化技術は進化し、航空機にも応用されて「空の移動革命」を巻き起こしつつある。このコンセプトモデルはスバルが目指す、より自由な移動の未来を示したもので、現在、航空宇宙と自動車のエンジニアが飛行実証を進めているという。

「移動する楽しさと安心を個性的な製品やサービスで提供し、ただの移動手段ではないパートナーのような存在でありたい」という、大崎社長の言葉どおりのコンセプトラインナップではないだろうか。

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