2023年9月4日、シンガポール拠点のEVメーカーVECTRIX JAPANが、交換式バッテリーと傾かない車体を採用の画期的な小型商用EV『I-Cargo』の市販モデルを、10月1日より発売することを発表した。

脱着可能な交換バッテリーと車載のまま充電できる2WAY

電動モビリティの欠点を補う着脱可能な交換式バッテリーを搭載し、取り外しての充電方法に加え、充電プラグを直接車体に差し込んで充電することも可能な2WAY方式が特徴だ。置き場所や用途に応じて、2つの充電方法を選択できるので、幅広いシチュエーションに対応できる。

充電器は家庭用の100V電源対応モデルなので、高額なEV充電設備の導入は不要。充電時間も4時間とEVとしては短めなので、予備のバッテリーを外出中に充電しておけば、車載バッテリーの電池残量が少ない状態で出先から戻ってきても、充電済みの予備バッテリーと交換することですぐに走り出すことができるのだ。

バッテリー容量は4.2kWhで航続距離は70〜80km。3kWの電気モーターを2基装備し、最大出力は6.5kW 、最高速度はスポーツモードで60km/h、ECOモードで20km/hである。プロトタイプでは、最高速度が45km/hだったので、市販仕様ではスペックが向上したことになる。

普通免許で運転可能

日本では、公道走行に関して免許証や交通ルールなどを規定する「道路交通法」と、車両の設計や保安基準を規定する「道路運送車両法」という2つの法律が存在する。今回発表された「I-Cargo」は「道路交通法」では「自動車」に、「道路運送車両法」では「側車付軽二輪」にそれぞれ分類されるため、公道で運転するには「普通自動車」の運転免許が必要となる。

側車付軽二輪はいわゆるトライクのことを指し、ハンドルを切っても車体を傾けることなく旋回可能なタイプ。同じ3輪自動車にはサイドカーとも呼ばれる「側車付二輪自動車」もあるが、こちらはバイク扱いとなり二輪免許が必要になるので、普通免許で運転できる3輪車として登場した「I-Cargo」は利用しやすいと言えるだろう。

画像: 軽バンよりも気軽に使える運搬モビリティ

軽バンよりも気軽に使える運搬モビリティ

また、道路交通法上の自動車扱いということは、ヘルメット着用の義務はない。さらに、停車中も傾かない「完全自立型」なので、バイクに乗ったことがない人でも安心して運転できる仕様となっている。

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