フロント1輪、リア2輪のコンパクトEV
折りたたむことでコンパクトに収納することや、クルマなどでの運搬を容易にすることができる折りたたみ式自転車(フォールディング バイク)は、日本やアジア圏で人気の高い乗り物だ。大阪・豊中市に本拠を置き、2輪車の修理・車検・カスタム製作などの業務を行なっている株式会社グッズが今春から輸入販売する「PXiD-F2」は、そんな折りたたみ式自転車のような便利さをそなえた3輪EVといえる。
四輪普通自動車免許で運転可能な原付一種版の「PXiD-F2-600」、そして原付二種版の「PXiD-F2-1000」の2機種が用意されているが、600は600W、1000は1,000Wというそれぞれのモーターの定格出力をあらわしている。なおEVを選ぶときに非常に気になる航続距離は、両機種ともに約45kmとのことだ(乗員の体重や走行状況によって変化。登坂能力は約15°)。
全長1.2m、車重47kgという軽量・コンパクトぶりもその特徴のひとつであり、駐停車時などの押し引きや、乗用車などに積載するときにその有り難みを体感できるだろう。
価格は原付一種版が28万3,800円、原付二種版が29万4,800円
総輸入元の株式会社グッズはフードデリバリーなどの"ラスト ワン マイル"や新聞配達などのビジネス需要だけでなく、主婦層の日常の足としてPXiD-F2が買い求められることを期待している。そもそもカスタムパーツに特化した会社ということもあり、PXiD-F2用にはそのノウハウを活かしたオプションパーツが用意されている。
また原付二種版の「PXiD-F2-1000」はオプションのボルトオン式タンデムシートを取り付けることで、2人乗りでの走行が可能となる。オプションを選択することで、自分の用途に合った自分好みの1台を仕上げる楽しみも満喫できるだろう。
気になる価格は、原付一種版「PXiD-F2-600」が28万3,800円(税込)、原付二種版「PXiD-F2-1000」が29万4,800円(税込)。輸入販売元が経営するモーターガレージグッズのほか、東北、関東、中部、近畿、中国、九州、そして沖縄の各地域のPXiD F2正規販売店で購入することが可能だ。
◾️主要諸元 PXiD-F2-600 (*[ ]内は1000)
登録区分 :原付一種(50cc) [原付二種(51〜125cc)]
定格出力 :600W [1,000W]
最大出力 :~1200W [〜2000W]
最高速度 :40km/h [54km/h] ※
バッテリー :48V 23.4Ah
公道走行 :可能(要ナンバー取得)
航続距離 :約45km ※
制動装置 :前後油圧ディスクブレーキ
F サスペンション :テレスコピック式
R サスペンション :モノサスペンション
F タイヤ :90/55-8
R タイヤ :90/65-6.5
駆動装置 :後輪駆動
充電時間 :約8時間
車体サイズ(全長×全高×全幅) :1,260×1,250×600mm
折り畳みサイズ :1,260×635×600mm
シート高 :770~870mm
車体重量 :47kg
バッテリー重量 :8.5kg
耐荷重 :150kg
価格(税込) :28万3,800円 [29万4,800円]
※運転手の体重や路面状況などにより最高速度や航続距離は異なる。
●著者プロフィール
宮﨑健太郎(みやざき けんたろう)1969(昭和44)年東京生まれ。1990年よりエディターおよびライターとして、雑誌など各種メディアで活動中。専門分野は戦前〜1970年代クラシックモーターサイクル、医学ジャーナル、ツーリズム。近年は主にWEBメディアのLawrence(https://lrnc.cc)編集長として、2輪EVなど2050カーボンニュートラル関連の、国内外最新情報を発信している。愛車は1970年型BMW R60/5ほか。