ドルフィンの「適性」が認められて本格導入に
今回、レンタカーの運営を行うのは、株式会社エバーグリーンモビリティ(以下、「エバーグリーン
モビリティ」)と株式会社D&Dマネージメント(以下「D&Dマネージメント」)の2社。
エバーグリーンモビリティは、その社名が示す通り、環境に配慮した事業運営を目指し、「クルマ
を通じて人も地域も笑顔にする。」を経営理念に掲げている。そのため、沖縄の魅力あふれる自然
を守りつつ、最大限に満喫して欲しいという思いのもとに、CO2を排出しないEVの導入を決
意、2024年3月よりエイビス バジェット・レンタカー那覇空港店において、10台のドルフィン ロングレンジを配備し、試験運用を行ってきた。
その結果、ドルフィン ロングレンジを利用した多くのユーザーが、追加充電を行うことなく車両を返却しており、同車の航続距離(476km)でレンタカーのニーズが十分にまかなえることが明らかとなったため、90台の追加導入を行い、計100台で本格運用を開始する運びとなった。
もう一社のD&Dマネジメントは、沖縄県のディーラー店舗として2023年7月にオープンした「BYD AUTO 沖縄」の運営企業。同社はバジェット・レンタカー石垣空港店、バジェット・レンタカー宮古空港店等において、ドルフィン ロングレンジ30台の運用に携わる形となる。
環境面の他、災害対策においても地元に貢献
かたやBYDと沖縄県との関わりも深く、2017年より沖縄県内にEVバスを納入し、同社が掲げる「e-モビリティを、みんなのものに」という企業スローガンの通り、同県の環境保全に貢献してきた。
また、エバーグリーンモビリティに納入されているドルフィン ロングレンジは、那覇市の南側に
隣接する豊見城市(とみぐすくし)と結ばれた協定により、非常時、緊急電源の供給源として市内の避難所に電気の供給を行うことが定められており、災害対策の側面から見ても、今回の90台の追加導入は大きな意味を持つ。
さらにBYDは、レンタカーとしての用途が終了した車両を回収、点検・整備を行った上で、同社の認定中古車として販売する方針も合わせて表明している。今回、同社が打ち出したこの制度は、車両の有効活用という意味においても、退役後の車両の処遇に頭を悩ませる運営会社にとっても、大きな
メリットをもたらすものだ。また、BYDが目指す「ユーザーと三位一体で目指す、沖縄の自然環境保護への貢献」を体現するものと言えるだろう。